この記事は2017年8月に作成されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている場合があります。- 8月2日(水)24:00〜オンエアの内容に基づいた記事です。
- 8月9日(水)24:00〜再放送いたします。
お店を経営していたりすると「自分の城」であると表現することが昔からありますが、誰しも一度は自分の城をもちたいと思ったことはあるのではないでしょうか。
もちろん私も同じく、自分のお店を持つことに憧れます。
小学生の頃はケーキ屋さんをやりたかった。。
今回のゲスト・マイノリティさんは、
郊外でのカフェ経営を経て、大阪市内の一等地にひっそりと佇むBARをオープンして4年目の本田順也さんです。
目次
BAR COVOってどんなお店?
近頃はあの店も向かいの店も隣の店もそのまた隣の店も隠れ家、隠れ家、みんな隠れ家と言われていますが。。
駅前だったり路面でも隠れ家?
騒がしくって落ち着けないのに隠れ家風?
広告をバンバン打っているのに隠れ家??
そもそも隠れ家とは何でしょう?
「隠れ家」バーと聞くと「密室でひっそりと楽しむ大人のバー」というイメージがあるんですが、そういうお店は来るものを選びそうな…普段着でふらっと入れなさそうな…
私なんて一人ではとても入れそうにありません。w
本田さんが経営するバー「COVO」は、心斎橋・難波界隈では知る人ぞ知るディープな老舗ビル・三ッ寺会館1階の奥にあり、まさに隠れ家といった雰囲気なんです。
お店に入るまではディープなイメージのビルですが、思い切って入ってしまえば店内は居心地のいいカフェ風のお店。
ホッコリするすごく落ち着く雰囲気の、私でも一人で入れる隠れ家バーなんですよ。
もちろん一人で来店するお客さんも多いです。
カウンターとテーブル席が2席で、12名で満席です。
BARをオープンしたのはいつ頃?きっかけは?
元々、本田さんは大阪の今里エリアで2年程カフェを経営していました。
お店のメインはランチと珈琲と紅茶ですが、夜はお酒も提供。
とはいえ、今の深夜メインのお店とは生活もまったく逆ですよね。
繁華街に移転させたいとずっと考えていて、半年ほど物件を探していましたがカフェとして成立する場所がみつかりませんでした。
一体どうやって、ミナミ(大阪の心斎橋・難波エリア)のど真ん中、一等地のしかも角部屋にBARを構えることができたのでしょうか?
どうやって一等地の空きテナントを見つけたの?
お店をオープンする上で、最初の物件探しが最も重要かつ最大の難関ですよね。。
資金も十分にあり、いつでも開店できる準備のある人でも、希望の空き店舗がなかなかみつからない。
見つけても既に先約済み。
いい物件はすぐにとられてしまいます。
不動産関連の人に聞いても、いい物件は情報がホームページ等に一般公開される前に決まることが多いです。
なのでいち早く情報を得るには人のツテやご縁が本当に大切。
運良くいい物件が見つかったらすぐにおさえる。
それからどんなお店をするかなどを決めていくので、なんだかんだでオープンまで半年くらいはかかります。
その間は家賃も発生するので上からは早くオープンさせろ〜と圧力がすごい。。
私も以前に、飲食店を管理・プロデュースする会社に勤めていたのでお店のオープン準備や立ち上げをすることが何度かあり、社長が突然物件を見つけて即契約して「来月に店するぞ~」と無茶ぶりされたことが。。
それくらい、まずは物件を確保することが重要で難しいんですよね。
当時のカフェのお客さんの知り合いがミナミで不動産屋さんをやっていて、たまたま心斎橋・難波エリアにいい物件が空いたよと連絡をもらったのですぐに見に行きました。
実際に内覧に行くと、一等地ではあるものの、立地から外観・内観まですべてがカフェというよりはまさにバー向きだったんです。
そこで諦めるかと思いきや、
「バーもやってみたかったし、せっかくの縁だからバーをやってみよう!」
と、その場で即決、契約。
そもそもが郊外から繁華街へ移転したい気持ちからの始まりでしたからね~。
それだけの良い場所だったんですよ。
最終的にはカフェの移転よりも、立地を取りたいという気持ちのほうが強くなりました。
そして何より人の縁がもたらしてくれた転機なんですね。
人の繋がりって大事。
オープンまでの期間は?BARをやると決めてからどんな準備をしましたか?
とにかくやってみないことには分からないので、とりあえず早くやってみてオープンしてみて、それから色々変えていこうと思いました。
居抜きとはいっても、内装工事も入って1〜2ヶ月は早いですよね!
元々取引のあった業者さんや、新たな業者さんと契約して、
お酒の選定や什器買ったり、あとの期間はほぼ内装工事の完成を待つだけ。
テナントビルが少し変わっていて、
「引き払う時は現状でOK」
「出店する時は現状で引き渡し」
その代わりに、ある程度自由に内装工事を入れられますし、原状回復などに充てる経費のようなものは免除されているとのこと。
引き渡し時は、内装があまりにもファンキーというか店内が真っ赤で、そのままではとてもオープンできない状態でした。
さらにトイレが・・・
壁紙に床、さらには便器までがすべて真っ赤っかだったそうで。w
さすがにこれは落ち着かんということで、トイレも全面改装しました。
恐らく、友人が何人かで駆けつけてくれたような気がします。
BARをやっていて困ることは?
ご新規さんや常連さんによって名前を呼んだり声をかける言葉も違ってきますし、顔の輪郭で予測したり頭をフル回転しますがたまに間違えますw
私はたまにしかお店に行けないので、まだ私のこと覚えてるかな〜?とドキドキしながらドアをそーっと開けて、ドア越しに手を振りながら声をかけるんですが、
声が聞こえると誰か分かりやすいそうです。
そのおかげで「りんちゃん久しぶり〜」と声をかけてもらえてホッとします。w
「いつもの」オーダーは全部覚えてるの?
週に何度も、とか頻繁に来店するお客さんには、いつも飲んでいるものをオーダー前にすっと出します。たまに間違えますw
常連さんにつきものの「いつもの」というオーダー。
漫画やドラマだけの世界じゃないんですね。
もともと特別記憶力がいいわけではなく一種の職業病だそうです。
やっているうちに、いつのまにか覚えるもの。
常連さんという概念はお店によっても異なるとは思いますが、飲食店なら毎月1回以上来店すれば常連だと聞いたことがあります。
そんな人、山ほどいそうですがそれ全部覚えるんですかね。。
「いつもの」とか言ってみたいな〜。
「おまえごときがいつものとか言ってんじゃねーよ」とか思われたら恥ずかしいから私は言えそうにありません。。
BARをやっていて、嬉しかったことは?
僕が紹介しあったり、知らないうちに勝手に仲良くなり、後でつきあったことを知ることもあります。
自分のお店がきっかけなので一番嬉しいそうです。
ゆくゆく結婚すればもっと嬉しい。
いいですね〜。
バーでの出会いなんて、あやかりたいです。
BARで心がけていること、気を付けていることは?
常連やご新規に関係なく接してくれるのは嬉しいですね。
食べログを参考にお店を選ぶときに「常連ノリのお店」はちょっと抵抗がありますね〜。
同じように心がけている飲食店関係者の方も多いかと思いますが、本田さんも自分が行って嫌だと感じることはしないように、お偉いさんが来ても過剰なサービスはしないようにしているそうです。
BARをやるには?必要なものは?
やはりバー経営にはリスクがあって先は見えないけど、やってみないと分からない。
やってみてダメなら辞めたらいい。
やってみてうまくいったらつづければいいと思います。
勢いをもって、どんどんチャレンジしてください。
思い立ったが吉日ですね。
誰でもBARオーナーになれる?
日々継続していかないといけないですから。
さらっと受け流すことも必要ですね。
いい意味で鈍感になり力を抜くこと。
全部100%全力で話を受け止めてしまうとちょっとしんどいかもしれない。
バーって話し相手を求めに来るお客さんも多いと思います。
愚痴や悩みを聞くのも仕事のうち。
本田さんは人一倍社交的というわけではありませんが、
良い意味でハイテンションではなく、良い意味でテンションが低いです。
そういうところも向いているのかもしれませんね。
BARオーナーの主な一日(本田順也さんの場合)
お店を閉めたあとはまだ空いている他のバーに飲みに行ったり、朝ご飯を食べてから家に帰って早めに寝て午前中に起きることが多いです。
昼間に起きているほうがやっぱり体調がいいと感じます。
COVOの詳細情報
ミナミの真ん中にひっそりと佇む小さな隠れ家的Bar
Barとして豊富なカクテルやワイン、焼酎などを取り揃える他、珈琲、紅茶なども提供しており、Cafeとしてもご利用いただけます。
21時から深夜まで営業しておりますので、待ち合わせや、遊んだ後に落ち着いた雰囲気でまったり過ごしたい方にオススメ!
COVO
〒542-0086 大阪市中央区西心斎橋2-9-5日宝三ッ寺会館1F
21:00〜5:00/日曜定休
facebookページ
https://www.facebook.com/pages/COVO/462669963813854
バーのドリンクメニューで珈琲・紅茶はまだまだ珍しいようです。
カルーアミルクに使うリキュールをコーヒーに入れてもらうのが私のお気に入りで、カフェ使いにもぴったりのお店。
飲んだあとのシメに最高ですよ。
お店のホームページもなく、食べログもぐるなびもやっておらずfacebookページのみ。
宣伝広告を大々的にやっていないので、かなりの隠れ家バーですよね。
それでも友人知人が新たなお客さんを連れて来てくれて、それから常連さんになってくれたり、
ご近所で飲み歩いている人がたまたま寄ってくれてそれからたまに来店するようになったり、その人が新たに誰かを連れて来てくれたりの数珠つなぎです。
あとがき
本田さんは音楽好きで、DJもやっていました。
(ジャンルはテクノ)
ゲストVJとして呼んでいただいた時に、DJとして出演していた本田とも共演させていただきました。
しばらくはバーとDJを両立されていましたが、クラブイベントは週末に集中するし、バーも週末は忙しいし、これはどちらも中途半端になってしまうと思い、現在はバーに専念しています。
日曜にイベントがあればまたやりたいな〜ということですが。。
COVOはほんとに隠れたい時とか、まったり休憩したい時とか、何かの用事の合間に寄ったり、また帰って来たり、すごく落ち着ける不思議な雰囲気なんですよ。
でもほんとに落ち着くお店かどうかは、そのお店のカウンターに立つ人自身にもよるんじゃないかな~と思います。
再放送のご案内
上記の内容は、
8月9日(水)24:00〜24:30 に再放送いたします。(木曜深夜0時〜)
次回オンエアの予告
8月後半のゲスト・マイノリティさんは、
大阪で起こった「医師法違反による彫り師の摘発」に対し、全国初の「タトゥー裁判」でタトゥーに関する法整備を求める活動をされている、
社団法人 SAVE TATTOOING 代表
タトゥーアーティストのTAIKIさんに、お話を伺います。(前編)
- 放送日は、
- 8月16日(水)24時から(木曜深夜0時〜)
- 8月23日(水)24時から(再放送)
お楽しみに〜。