内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)




この記事は2017年6月に作成されたものです。

状況が変わったり、リンク先が変わっている場合があります。
  • 6月21日(水)24:00〜オンエアの内容に基づいた記事です。
  • 6月28日(水)24:00〜再放送いたします。

今回のゲスト・マイノリティさんは、
内部障害者・内部疾患者を表す「ハート・プラスマーク」の生みの親であり
内部障害・内部疾患への理解と協力を広める活動をされている、
特定非営利活動法人ハート・プラスの会 代表の鈴木英司さんにお話を伺いました。

鈴木さんは今から12年前、45歳で急性心筋梗塞を発症。
なんとか命はとりとめたものの、心臓の一部が動かなくなりました

見た目は元気そうでも実は「内部障害」を抱える一人です。

生まれつき・病気で・事故で、
内臓や免疫機能に見えない障害をもつ人たちがいるということを知ってもらうこと。
また、その人たちが周りに理解と協力を得られるように考案されたのが、
ハート・プラスマーク」です。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
まい
ハート・プラスマークは内閣府でも紹介され、メディアでも紹介されてきましたが、まだまだ一般には知られていません。

内部障害・内部疾患とは?

外見から気づきやすい障害・病気とは異なり、体の内部にある障害や疾患のことです。

そのため、「周囲に気づかれることなく」日常生活を過ごす人もいれば、
「周囲に気づいてもらえず」日常生活で辛い思いをされている人がたくさんいます。

体の内部とは、具体的にどういうものを指すのでしょうか。

内部障害とは何ですか?

おもに体内の臓器・内臓を指す場合が多いようですが、病気や事故により、または生まれつき内臓に何らかの問題を抱えていて、
心臓、腎臓、呼吸器(肺)、膀胱、直腸、小腸、肝臓などがうまく機能しない状態の人。
HIVによる免疫機能障害。

そして、その臓器障害により、障害者手帳(身体障害、知的、精神)のうち身体障害者手帳(身障手帳)を交付されている人。
現行の身体障害認定基準で、1級・3級・4級と定められています。

内臓疾患とは何ですか?

内臓関係の難病や、自己免疫疾患。
外見的には健常者に見受けられるもの。
現行の身体障害認定基準では、身体障害者手帳の交付を受けられません。

内部障害・内部疾患の共通点のひとつは「外見からは気づきにくい」もの。

肺の障害をお持ちの場合は呼吸するための装置を装着している方もいらっしゃるそうですので、その場合は外見で気づきやすいですね。。

学校や職場、スーパー、ショッピングモール、駅、電車の中、駐車場など大勢の人が行き交うなかには「見えない障害」をもつ人がいるかもしれません。

身体障害者手帳とは?身体障害認定基準は?

「手帳」と省略されることが多い「身障手帳」は、各自治体から発行されます。
手帳そのものの表紙等のデザインは各自治体により異なるため、他府県で手帳を提示する際にトラブルの原因となる場合があるようです。

また、通常は一度発行された手帳は一部を除き更新することがないそうで、手帳に貼っている顔写真は発行された当時(若かりし頃?)のまま・・・。

大きく人相が変わっていた場合などに手帳のみでは本人確認が難しいケースがあることから、手帳と他の本人確認書類をセットにして提示することが勧められているようです。

偽造とか詐称を防止するためにも本人確認は重要ですから仕方がないことですね。。

身体障害者手帳とは、身体障害者がそれを対象とする各種制度を利用する際に提示する手帳で、身体障害者が健常者と同等の生活を送るために最低限必要な援助を受けるための証明書にあたる。「身体障害者手帳」を省略して「身障者手帳」と呼ばれる場合もある。
(中略)
等級は数字であらわされ、数字が小さいほど重度である。最高度は1級。障害を複数もつ場合は、各部位に対して個別に等級がつき、その合計で手帳等級が決定される。
1,2級は、重度(特別障害者)、3級以下は、中度・軽度(一般障害者)に区別される。
また、肢体不自由には等級上「7級」が存在するが、7級単独の障害では身体障害者手帳は交付されない。7級の障害が重複して6級以上となる場合は手帳が交付される。
出展:Wikipedia

常に医療を必要とする人たちですから、医療費が日々の生活を圧迫したり、フルタイムで仕事をすることや外出も困難だったりする人も大勢いますので、
こういった制度が整っていることは素晴らしいことですし、必要な制度です。

私は今は特定疾患(指定難病)に認定されていますので、医療費の一部を国に補助してもらえてとても助かっています。
(…一年更新の制度のため来年以降も補助してもらえるかどうかはわかりませんが。泣)

心筋梗塞で倒れ、その結果…

京都生まれの京都育ち、ごく普通のサラリーマンという鈴木さんは現在57歳。

健常者だった頃の鈴木さんは、働き盛りの40代
仕事大好き人間で、仕事ばかりしてきました。

夜勤もしたり、仕事で不摂生をしたり、仕事ばかりの生活を続けていたところ、
ある日突然に倒れてしまい、救急車で搬送されました。

診断名は「急性心筋梗塞」。

心筋梗塞は60代以上の人が発症しやすい病気です。

鈴木さんは45歳と若かったため非常にめずらしく、そのため心筋梗塞との判定がなかなか出ずに処置が遅れてしまいました

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
のり
なかには20代で心筋梗塞になる人もいるそうですよ。
年齢関係なく、気をつけるべきものなんですね。
    心筋梗塞とは?

心臓を養う冠動脈の動脈硬化(どうみゃくこうか)により血管の内腔が狭くなり、血液の流れが制限されて生じます。冠動脈が閉塞すると約40分後から心内膜側の心筋(しんきん)は壊死(えし)に陥ります。これが心筋梗塞です。
https://health.goo.ne.jp/medical/10620300
出典:心筋梗塞(急性心筋梗塞/陳旧性心筋梗塞)の症状や原因・診断・治療方法と関連Q&A(gooヘルスケア)

ほとんどの人は心筋梗塞になると、激しい痛みにみまわれます。
迅速に救急搬送し、ただちに処置を受ければ今は助かる病気で、
処置が早いとそれほどダメージは残らない
そうです。

鈴木さんの場合は処置が遅れましたので、心臓の一部がどんどん壊死していきました。

幸いにも軽い症状で済みましたが、それでも心臓の底の部分が完全に動かなくなってしまったため、ちょっと頑張って動きすぎると体が疲れてしまう状態に。

心筋梗塞による心臓の障害(内部障害)のため身体障害者の認定を受け、身体障害者4級の手帳をお持ちです。

心筋梗塞になられた方すべて、というわけではなく、症状に応じて身体障害者に認定されるとのことです。

実は鈴木さん、心筋梗塞になる前に生活習慣病といわれる糖尿病にもなっていたんです。
当時は仕事人間ですし、日常生活でも痛くも痒くもなかったということで放置・・・。

結果、合併症として心筋梗塞を発症したとのことです。

自分の体を顧みず不摂生を続けてきた挙句の発症だと語っていました。
それ以外には大きな病気をしたことはなかったそうですよ。

皆さん、忙しくて面倒だとは思いますが、気になることがあればちゃんと病院には行きましょう。。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
まい
生活習慣病って本当に怖い病気なんですが、どうもネーミングがふんわりして危機感が伝わらないんですよね。。
高血圧の人もたいがい放置していらっしゃいますが、血圧が高い場合も即病院へ!ですよ。

内部障害者として、新たな出会いと経験

以前と同じような仕事をすることができなくなり、仕事大好き人間だった鈴木さんの生活は一変してしまいました。

幸いなことに、勤務先はとても配慮してくれたそうです。
もう無理はしてはいけない!と、会社からも夜勤を禁止され、仕事内容も変わり、やりたい仕事ができなくなり、、、

とってもありがたいことではあるのですが、色んな葛藤が生じますよね。
働き盛りで仕事もコレからという時に、、

しかも、今までは「障害をもつ人たち」が世の中にいるという知識はあっても、
「内部障害」というものは聞いたことがなかった

自分がなってみて初めて「内部障害」というものを知り、色んなことが不安に感じるのも仕方がないことだと思います。

これからどうしようか・・・

障害者として生きることを余儀なくされ、今後の人生に不安を抱いていたころ、
インターネットでこのハート・プラスの会のことを知ったのでした。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
鈴木
会の趣旨に賛同し、残された人生、いや拾ったような人生を何か人のために役立ててみたいと思い、この会のお手伝いをするようになりました。
幸いなことに、障害も軽いものでしたから、仕事も続けられています。
職場では普通の人と変わらない仕事をしています、重労働にならないように配慮してもらっています。

主治医にもできるだけ体を動かしなさい、運動をしなさいと言われて、
当初は「本当に運動しても大丈夫なのか??」
と不安だったそうです。

そうですよね〜!
そりゃあ不安になりますよね。
心臓ですからね。

でも「これくらいの運動はしても大丈夫」という基準がきちんとあるとのことで、今はなるべく体を動かしていらっしゃるとのことです。

そういったデータがあるのは、今までにたくさんの内部障害者の方々が臨床やリハビリのデータを提供してくださっている、ということでもあるんですよね。

特定疾患の場合も同様ですが、医療費を補助してもらえる代わりに臨床データが提出されることになっています。私のデータなんて何の役にも立たないかもですが。。

また、心臓はリハビリを続けると機能回復の効果が出やすいそうですよ。

そうはいっても、無理をしすぎると体調に変化をきたしますので、
「無理をしない、してはいけない」
を常にこころがけながら、仕事とハート・プラスの会の活動を両立されていて、
現在は代表に就任して2年目となります。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
鈴木
自分が障害者になったことによって、今まで見えてこなかったものが見えるようになりました。
もし内部障害者にならなければ一生経験することはなかっただろうことをいくつも経験することができたし、多くの人との出会いがあり人脈が増えました。
亡くなっていく私達の仲間も大勢いて、そういう悲しみを乗り越えての活動となっています。
ですから決して無理はしません。頑張りません。命がけではやりません。
命かけるとすぐ死んでしまいます。

とても穏やかで優しく頼もしい語り口調でしたが、人生観が変わられたことも関係があるのでしょうか。

事務局メンバーも内部障害の当事者であるため、長く代表を続けることが難しかったり、亡くなってしまうこともあるため、会の存続はバトンタッチで代替わりをされているそうです。

ハート・プラスマークとは?

「内部障害者も、車椅子マーク(国際シンボルマーク)のようなマークがあったらいいな・・・。」

そんな思いから生まれたハート・プラスマーク。
見た目にわかりにくい障害というものを多くの人に理解してもらいたいという強い想いが込められています。
その考案・デザインをしたのは、生まれつき心臓に障害がある先天性心疾患の当事者でした。

生まれつき内部障害をもつ子供たちが大人になり「今まで守ってくれていたものがなくなった」ということ。
子供の頃は学校や行政が守ってくれますが、大人になれば「普通の人」として扱われる

そんな状況を変えようと集まり、2003年にハート・プラスマークが誕生しました。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)

鈴木さんから、いただきました〜。
自己免疫疾患も、ハート・プラスマークを使っていいんです。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
のり
マークをデザインしたのは心臓に障害をもつグラフィックデザイナーさん。
同業者です、、嬉しい♪

マークが誕生する以前は、ご自分の内部障害を示すイラスト入りのTシャツを自作して着てみたりする当事者の方もいらっしゃったそうですから、
このように統一マークが完成したことで、ある意味「お守り」代わりに身につける方もいるそうで。。

実際問題、ハート・プラスマークを知らない人のほうが圧倒的に多いため、マークを身につけていても何ら変わらないという場合もあります。
それでも、あるのとないのとでは、大きく違うんです。

ヘルプマークは各自治体の運用ですので、未導入の自治体もありますが、
ハート・プラスマークは全国で当事者の方々が自由に使用することができます。

ハート・プラスマークが意味するもの

身体内部を意味する「ハートマーク」に、思いやりの心を「プラス」。
ハート・プラスマークは内部障害・内臓疾患の存在を視覚的に示し、理解と協力を広げるために作られました。

「ハート・プラスマーク」は、「見えない障害」を見える化したマークなんです。

ハート・プラスマークの利用者には、どんな配慮が必要ですか?

やはり外見からは分かりにくいため、様々な誤解を受けることがあります。

    そして、
  • 電車などの優先席に座りたい
  • 近辺での携帯電話使用を控えてほしい
  • 障害者用駐車スペースに車を停めたい
  • トイレを優先的に使いたい(排泄に関する内部障害)

といったことを希望していることがあります。

これって本当にささやかな要望ですよね。
ほんの少しの思いやりで、誰にでもできる手助けではないでしょうか?

内部障害者は医療がないと生きていけない人が多いので、急な体調変化があります。
そのため、皆さんの理解と協力を必要としています。

また、ヘルプマークも同様ですが、お若い方の場合、電車の優先席に座っていると、外見からは障害がわからないため注意されることがあるんですよね。。

なのでマークを見かけたら察して、そっとしておいてくださいね。

ハート・プラスマークとヘルプマークの違いは?併用はOK?

「ヘルプマーク」は行政が主体となって始まったもので、非常に汎用性のあるマークです。
あらゆる「見えない障害・疾患」のほか、妊娠初期の方など病気以外の人も「周囲に配慮を求めるために」使用することができます。

また、いざという時のために当事者の病名や症状、緊急連絡先を記載できる「ヘルプカード」という実用的なものもあります。

言わば助けを求める「意志表示のマーク」です。

ハート・プラスマークは、マークそのものが「内部障害者」を表現したもので、
このマークを通じてこの内部障害の理解を広め、普及させていき、
「目に見える障害」と同様に福祉の向上を目指す、言わば旗印のようなものです。

ハート・プラスマークの利用者は、内部障害者と内臓疾患者に限られています
知的障害・精神障害手帳はこれに該当しません。

それは、障害の種類が違えば、周囲に求めるケアや注意点が違うからです。

ただし知的障害・精神障害以外の方で以下の要件を満たしていればハート・プラスマークの利用を排除するものではありません。

  1. 見た目に判りにくい疾患であること
  2. 当マークが、内部障害者を表現していることを理解できていること。また、他人にもこのマークの意味を説明できること
  3. 地元に、ヘルプマークなどの周囲の人に手助けや配慮を求めるためのマークの導入がないこと※

※導入されていても、あえてハート・プラスマークを使用したいという希望がある場合は、併用OKですよ!

ハート・プラスマークの使い方は?入手方法は?

NPO法人ハート・プラスの会のホームページより、マークのデザインをダウンロード入手することができます。
会員にならなくてもハート・プラスマークは利用できます

各自、カードタイプにしてラミネート(パウチ)加工してお財布に入れていたり、キーホルダーにしてかばんに付けたり、ステッカーにして車に貼ったり、使い方は様々です。

自分でカードを作れない場合は?

住所・名前を記載した返信用封筒を事務局へ送ると、事務局で作成したカードを送っていただけます。

NPO法人ハート・プラスの会とは?

どんな活動(目的)ですか?

内部障害者、内臓疾患者が一般社会に理解されることにより、暮らしを向上させ福祉の増進に寄与することを目的としています。

「会の取り組み」にはどんなものがありますか?

  • 行政主導でのハート・プラスマークの普及と社会的理解の促進
  • ハート・プラスマークを表示した内部障害者用駐車スペースの設置及び優先席への追加
  • 可視的障害に片寄る福祉の見直し
  • 内部障害者、内臓疾患者の就労環境の整備と周囲の理解の充実
  • 内部障害者、内臓疾患者の職業訓練校の増設と障害に適したカリキュラムへの見直し
  • 内部障害者、内臓疾患者の「きょうだい児」問題の周知
  • 各マスメディア・行政機関に対しての啓発活動

をしております。

内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表) - 内部障害/内部疾患とハート・プラスマーク|鈴木英司さん(NPO法人ハート・プラスの会 代表)
まい
「きょうだい児」とは、障害や病気をもった子の兄弟姉妹のことです。
よくわからないという人は、一度「きょうだい児」と検索してみてください。
様々な根深い問題があります。

入会するには資格が必要ですか?

どなたでも入会できます。
障害のない方でも、入会可能です。
会員は正会員/協力会員/賛助会員の3種です。

障害が見えないからこそ、それが分かるマークが欲しい。あたり前のことでした。
「身体障害者」には様々な種類があり、内部障害という区分があることを、どれだけの方が知っているでしょうか。
外から見るだけでは障害を持っていることが分からない内部障害者は、優先席、障害者専用駐車スペース、障害者用トイレなど様々な場面で誤解を受けたり手助けを得られないことがあります。
また、内臓に重大な疾患を抱えながら、身体障害者手帳の保護を受けることのできない内臓疾患者の存在も忘れることができません。
障害者のマークとしては、車いすをモデルにした「国際シンボルマーク」が一般的であり、人々は「障害=目にみえるもの」と知らず知らずのうちに認識してしまっています。
そこで、一般の人が抱いていた障害の認識を塗り替え、より内部障害・内臓疾患の理解を得られるように、身体内部に障害を持つ人を表す「ハート・プラスマーク」を作成し、多くの内部障害者・内臓疾患者が快適に暮らせる社会づくりを行っていきたいと思います。

「内部障害・内臓疾患」というハンディがこの国ではまだ充分に認識されていません。
内臓に障害があっても、外観からは判らないため “自宅で”“電車の中で”“学校で”“職場で” “スーパーで” 「辛い、しんどい」と声に出せず我慢している人がいます。
一般社会にそんな人々の存在を視覚的に示し、理解の第一歩とするため、このマークは生まれました。
公共スペースにマークの表示を求め、その存在を示す活動は病名、症状、障害団体の枠を超えて広がっています。

内部障害者・内部疾患者の暮らしについて考える
特定非営利活動法人ハート・プラスの会

http://www.normanet.ne.jp/~h-plus/

あとがき

内部機能の障害は、一生付き合っていくものです。
だからこそ、NPO法人ハート・プラスの会は、ヘルプマークよりもいち早く「見えない障害」を知ってもらおう・理解してもらおうという活動をおこなってきました。

また、「内部障害=ペースメーカー」「心臓の障害=ペースメーカー」と思い浮かぶ人は少なくないと思います。
ペースメーカー=携帯電話禁止と言われたのはガラケーの時代
スマートフォンが普及した今、ペースメーカー装着者の方でもスマホを利用できます

総務省の調査によるとLTE(4G)回線は大丈夫とのこと。
ただし、15センチ以上ペースメーカーから離さなくてはいけない
ようです。

これは当事者の方々にはとても喜ばしいことだと思います。
ただ、昔のイメージが根強いため、その事実を知らない人が圧倒的に多いんです。

「スマホを使っている=ペースメーカーは使っていない」
「ペースメーカーを使っているのに何故スマホを触ってるの?」
という誤解や過剰に心配されることには、当事者たちも困惑しているそうなんですよ。

今回のオンエアとこの記事で、少しでも内部障害・内部疾患について知ってもらえれば幸いです。

総務省は2013年12月25日、LTE方式の携帯電話から出る電波は心臓ペースメーカーに影響を与えない、とする調査結果を公表

総務省は、平成24年度における電波の植込み型医療機器(植込み型心臓ペースメーカ及び植込み型除細動器)への影響に関する調査として、LTE方式の携帯電話端末について実機による影響測定を実施した結果、植込み型医療機器の動作への影響は確認されませんでした。
http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/ele/medical/24.htm
出典:LTE方式の携帯電話端末から発射される電波植込み型心臓ペースメーカ等に及ぼす影響 及び 複数種類の電波が植込み心臓ペースメーカ等に及ぼす影響を調査するための測定方法の確立(総務省)

http://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/ele/seitai/chis/
電波の植込み型医療機器等への影響の調査研究(総務省)

再放送のご案内

上記の内容は、
6月28日(水)24:00〜24:30 に再放送いたします。(木曜深夜0時〜)

次回オンエアの予告

7月前半のゲスト・マイノリティさんは、

クリエイティブ・ディレクター兼プロデューサーの難波亮一さんです。

    放送日は、
  • 7月5日(水)24時から(木曜深夜0時〜)
  • 7月12日(水)24時から(再放送)

お楽しみに〜。










この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ありがとうございます。

この記事をシェアする