この記事は2018年4月に作成されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている場合があります。先月の出来事ですが、3月17日(土) FM-HANAKOの生放送ラジオ番組
『さわやかワイド82.4 Part2』にゲスト出演いたしました。
今回は「ヘルプマーク」について色々とお話をさせていただきました。
目次
過去のヘルプマーク関連の放送一覧

ヘルプマークって聞いたことはありますか?
ヘルプマークは定期入れくらいの大きさで、ハートと十字の描かれた赤いマークです。
「ちょっとした助けを必要としています」ということを周りにお知らせするものです。

ヘルプマークは、2012年10月に東京都で配布が始まりました。
カバンにぶら下げられるストラップ付きのものが配布されています。
2016年末までに16万人が受け取り、少しずつ全国に広がっています。
どういう人がヘルプマークを身につけているの?
- 義足を使用している人
- 人工関節を使用している人
- ペースメーカーを入れている人
- 臓器移植を受けている人
- 体の内部に障害を持っている人
- 視覚・聴覚に障害を持つ人
- 難病の人
- 妊娠初期の人
などなど。
ヘルプマークユーザーの共通点は?
援助や配慮を必要としている人。
なぜ助けが必要なの?どんな気遣いを必要としているの?
- 元気そうに見えても疲れやすい
- 全身に激痛がある
- いつも熱がある
- 電車やバスでつり皮につかまり続けたり同じ姿勢で立ち続けることが苦しい
という人たちが、実は大勢います。
優先座席へ座っていい人のはずなんですが、外見から健常者だと思われてしまうので席を譲ってもらえないことが多いです。
そういう人たちも、普段は電車で通学したり通勤しています。
病院に行くために電車やバスに乗ります。
健常者と同じく日常生活を送っている人が大勢いるんです。

私自身のヘルプマークの使い方は、「事情があって優先席に座っているので、そっとしておいてね」という無言アピール。
健康に見えるので、優先席に座っていると「最近の若い人はけしからん」って思われたり、SNSで非常識な人だって拡散されるんじゃないかと不安です。
ヘルプマークユーザーの体験談をいただきました
- 優先席で変な目で見られる。
- 優先席で不審者を見るような目で見られる。
- 「ここは優先座席だぞ!」と注意されてしまう。
- 優先席に座ってもいい人なのに、座るとストレスになってしまう。
- 席を譲ってもらえた時は嬉しくて涙が出た。
事故や災害時に安全に避難するための支援をお願いします
視覚障害や聴覚障害などにより状況把握の難しい人や、自力での迅速な避難が困難な人がいます。
本人が意識を失っていても、周りの人や救急隊員の方がヘルプマークを見てくだされば、適切な対応をしてもらえるという安心感が得られます。
自閉傾向や発達障害のあるお子さんに持たせてあげる
万が一の時、パニックになってしまった時に、誰かが助けてくれるかもしれないお守り替わりとして、保護者の方が持たせてあげることも多いようです。
また、保護者が一緒についている場合でもパニックになったお子さんをケアするのは大変です。

心ない言葉を投げるのではなく、ヘルプマークをつけている意味をご理解いただけると嬉しいです。
ヘルプマークにメモを貼ったり工夫も
シールタイプのメモに名前・緊急連絡先・病名・お薬の名前などを記入して貼ったり、伸びるストラップに付け替えたり、首からぶら下げられるようにしたりとユーザーさん自身も工夫して使用しています。
ヘルプマークが導入されていない自治体でも、「ヘルプカード」で代用できます。
ヘルプカードとは?
緊急連絡先や必要な支援内容などが記載された「ヘルプカード」は、障がいのある方などが災害時や日常生活の中で困ったときに、周囲に自己の障がいへの理解や支援を求めるためのものです。府内各市町村で地域の実情に応じて作成・配布しています。
ヘルプカードを作成・配布している市町村は以下のとおりです。(平成30年2月現在)
詳しくは、それぞれの市町村にお問合せください。
大阪市、堺市、東大阪市、豊中市、岸和田市、池田市、貝塚市、八尾市、大東市、箕面市、柏原市、高石市、四條畷市、熊取町ヘルプカード(大阪府)
http://www.pref.osaka.lg.jp/keikakusuishin/helpmark/index.html
ヘルプマークは必要な方に無料で配布されています
大阪府は2017年6月から配布を開始
- 配布窓口
- 大阪府(福祉部障がい福祉室障がい福祉企画課、府各保健所)
- 大阪府内市区町村(詳しくはそれぞれの市町村にお問合せください。)
- 配布方法
ご利用される方からの申し出により、窓口でお渡しさせていただきます。
- 障がい種別・等級、病名などによる条件はありません。
- 書類などの記入は不要です。
- 郵送での対応はしていません。
- 無料で配布します
※ヘルプマークに関する寄付活動等には、一切、関与しておりません。
※ヘルプマークの趣旨に沿った、適正な利用をお願いします。
大阪府:ヘルプマークについて
http://www.pref.osaka.lg.jp/keikakusuishin/helpmark/index.html

本人が窓口に行けない場合がありますので代理でも大丈夫なはずですが、一時的な在庫切れの場合もあるようですので、事前に市役所に問い合わせた方がいいですよ。
あとがき
当事者でも、ヘルプマークの存在を知らない人がまだまだ大勢います。
どうか皆さんのご家族や周りの人にも教えてあげてください。
ユーザーさんの中には「ヘルプマークを見て見ぬ振りをされた」とがっかりされている人も。
これは「ヘルプマークを知らない人」が圧倒的に多いためだと思います。
大阪では公共交通機関で少しずつポスターなどを見かけるようになりました。
東京都ではホテル、大学、銀行、メーカーなど企業の社内でも普及したり、研修を行っています。
京都府は2016年からヘルプマークを導入していて、一部のコンビニエンスストアでヘルプマークのポスターを貼ってくださっているそうです。
関西の企業も、ヘルプマークの普及に参入していただけたら嬉しいなと思います。
ヘルプマークを見かけたら、これをしなさい、あれをしなさい、席を譲りなさい、助けなさい、声をかけなさい、と強制するものではありません。
あくまで、思いやりと、気遣いです。
ひとつの知識や教養、マナーや雑学など何でもいいので、とりあえずヘルプマークをどうか知ってくださいね。
今回の放送とこの記事が、ヘルプマークを知ってもらうひとつのきっかけになることを願います。
『さわやかワイド82.4』のDJ 大西愛菜さんが番組ブログでヘルプマークについて書いてくださっています。
ヘルプマークの実物を見ていただき、触ってもらったりしました。
ほんとにさわやかで笑顔の素敵な大西さんでした。
ありがとうございました。
FM-HANAKO 82.4MHzの番組『さわやかワイド82.4』のブログ
https://ameblo.jp/sawayakawide/day-20180317.html
FM-HANAKO 82.4MHz
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