ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動

ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動 - ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動




この記事は2019年2月に作成されたものです。

状況が変わったり、リンク先が変わっている場合があります。
  • 2018年10月3日(水)24時〜オンエアの一部と取材に基づいた記事です。
  • 10月10日(水)24時〜再放送
  • 10月17日(水)24時〜再放送
  • 10月24日(水)24時〜再放送

2018年10月の放送テーマは「ピンクリボンと乳がん検診」をお送り致しました。
毎年10月にはピンクリボンに関する活動や、大々的なキャンペーンが行われていることをご存知でしょうか?
是非、来年度のピンクリボンキャンペーンに向けて当記事をご参考くださいね。

まい - ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動
りん
女性には是非知っておいてほしいものですが、男性も他人ごとではありませんよ。

リボン運動とは?

色のついたリボンを身につけたり、ブログやSNSで発信することを「リボン運動」と呼びます。
リボンを身につけることはもちろんですが、まずは自分自身が正しく知ること。
そして、それを周囲の人に伝えることも「ボランティア活動」のひとつなんです。

何かしらの支援活動や啓発キャンペーンに使用されているリボンを「アウェアネスリボン」と言います。
「Awareness」には「意識」や「自覚」という意味があります。

[出典]リボン運動の一覧!各色の意味と活動内容は?(All About)

ピンクリボンとは?

それでは、ピンクリボンは何を表すのでしょうか。

ピンクリボンは乳がんの正しい知識や検診受診を呼びかける、啓蒙活動のシンボルマークです。

そして毎年10月1日は、ピンクリボンとともに乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝える「ピンクリボンデー」なのです。

ピンクリボン(Pink ribbon)とは、乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の早期受診を推進すること、などを目的として行われる世界規模の啓発キャンペーン、もしくはそのシンボル。日本人女性のうち、乳がんを発症する割合は約12人に1人と言われており、また、乳がんで死亡する女性の数は年間約1万人弱とされ、そのキャンペーンは年を増すごとに拡大している。
ピンクリボン(Wikipedia)

世界的にも有名なレッドリボン

リボン運動では最も歴史があり、先駆けともいえる存在なのが「レッドリボン」です。
エイズで命を落とした仲間たちへの追悼がきっかけとなっているそうです。
レッドリボンは、エイズ患者を差別せず、共に生き、応援していく意志を表しています。

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りん
日本でもレッドリボン運動は盛んで、私もレッドリボンキャンペーンのポスターデザインコンペに参加したことがあります。

グリーンリボンは移植医療普及のためのシンボルマーク

臓器移植のリボンは「グリーンリボン」。
グリーンは「成長と新しい命」を意味するそうです。
グリーンリボンを身につけることで、臓器移植への正しい理解と、ドナーと、ドナーの家族への敬意を表すことになります。

今年(2018年)の1月に放送したテーマは「臓器提供と意思表示」でした。
日本臓器移植ネットワークの移植コーディネーターさんにゲスト出演していただき、亡くなった人が臓器を必要な人に善意で提供することについて、詳しくお話していただきました。

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臓器提供する・しないの意思表示をしていなかったらどうなるのかご存知ですか?|小野由美子さん(移植コーディネーター/公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク)

2018.01.22

私がこのリボン運動について関心が高まったのは、「臓器移植のグリーンリボン」がきっかけでした。

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臓器移植について考えよう「think transplant」キャンペーン ~ FM802 LIVE JAM@なんばHatch

2008.12.01
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余命わずかの家族に臓器を|生体臓器移植にまつわる体験談

2018.03.01

リボン運動とヘルプマークと抗がん剤治療

その後、2012年10月に東京都が作成した「ヘルプマーク」の存在を知り、2016年に関西圏でいち早く京都府が導入したことをきっかけに、私自身も「ヘルプマークユーザー」の仲間入りをしました。

驚くほど認知度が低いヘルプマークが早く全国に広まってほしいという気持ちから、ラジオやブログ、SNSで情報を発信したり調べるうちに、「リボン運動」と「ヘルプマーク」の趣旨は同じなんだと改めて思いました。

ヘルプマークは、定期入れくらいの大きさの「白い十字とハートが描かれた赤いマークです。カバン等に付けて利用されることが多いです。
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ヘルプマークとは、援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成されたマークです。ヘルプマークは東京都が作成し、全国に普及が進んでいます。大阪府域では、大阪府と一般財団法人大阪府地域福祉推進財団(外部サイト)との協働事業として、オール大阪による啓発を進めており、平成29年6月から大阪府および市区町村で配布を開始します。
このマークを見かけたら、電車内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
ヘルプマークについて(大阪府)

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りん
ヘルプマークユーザーの共通点には、「外見では元気もしくは健康に見えても実はそうではない」ということを周りに知ってほしい、理解してほしい。というものがあります。
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ヘルプマークについてお話してきました|FM-HANAKO 『さわやかワイド82.4』にて

2018.04.22

知ってもらうためには自分が正しく知らないといけない。
そして自分自身が身につけ、周りに見てもらう(伝える)ことも重要です。

「身につけて見てもらう」だけでも立派なボランティア活動ですし、当事者でしたらすぐに始められます。

まい - ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動
りん
リボン運動とヘルプマークには共通点があると思いました。

2018年6月にヘルプマークをテーマに放送した際、抗がん剤治療中のヘルプマークユーザーさんから「ヘルプマーク」に関するお便りをいただき、オンエアと番組ブログにてご紹介しました。

大腸がんの手術をしましたが再発が見つかり、抗がん剤治療中です。
抗がん剤投与の直後はさすがに体が辛いので電車の揺れはなかなかこたえますが、自分よりお年寄りが立っていらっしゃる姿を見ると率先して座ることができません。
私は身長も高く体格も良いのでヘルプマークは「何かあった時の為に」と、カバンの中に忍ばせているだけでしたが、当事者が積極的に使わないとヘルプマークの普及に繋がらない、と決心して現在は見えるところにヘルプマークをつけています。

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【ヘルプマーク #3】ご存知ですか?実は「席を譲ってほしい」だけではないんです|ヘルプマークや障害に関連するマークと体験談【試聴あり】

2018.06.27

このヘルプマークを「身につけることで普及活動に繋がる」というのは、リボン運動とまさに同じなんだと改めて思ったんです。

抗がん剤や放射線治療は体に負担がかかり、日常生活さえ辛いことがあるかと思います。
しかし、外見からは「辛さ」が分かりにくいため、周囲の理解が得られないことがあります。

現在、「2人に1人の確率で生涯にガンを患う」と言われているそうです。
それでも「自分だけはガンにならない」という誤った認識を持つ人が、まだまだ大勢います。

まい - ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動
りん
私の家族もガンの診断を受けましたが、幸いにも早期発見だったため簡単な手術と数日の入院で済みました。定期検査では、現在のところ転移は見られません。

ですが、私の知人の家族は末期ガンで亡くなりました。
それまで数十年間、検査をすることも病院に行くこともなかったそうです。

2人に1人がなると言われるガンですが、必ずしもガン=死ではなく、予防と早期発見が大切だという認識が少しでも広まればいいなと思います。

乳がんの死亡率や生存率は?

他のガンと同様に、乳がんが原因で亡くなる方もいらっしゃいます。
国立がん研究センターの日本の最新がん統計まとめ(2018年12月7日時点)によりますと、

2017年にがんで死亡した人は37万3,334人
うち男性22万398人、女性15万2,936人
男性の死亡数1位 肺がん、2位 胃がん、3位 大腸がん、4位 肝臓がん、5位すい臓がん
女性の死亡数1位 大腸がん、2位 肺がん、3位 すい臓がん、4位 胃がん、5位 乳がん
生涯、がんで死亡する確率(2017年データに基づく)は
男性25%(4人に1人)
女性15%(7人に1人)
乳がんの場合、女性の2%、66人に1人

となっています。

さらに最新の統計データから乳がんになる年齢を見てみると、20代後半から徐々に増え始め、30代後半、40代前半と急速に増えていき、最も多いのは45~49歳。
50代では少し減り、60代前半で再度ピークを迎えます。

乳がんの診断後、5年生存率は91.1%で他のガンの中では第3位です。
患者数に5年生存率を掛け合わせた5年後の推定生存者数で見ると、群を抜いて第1位となるようです。

つまり、乳がんは日常生活に戻れる人が多いといえます。

著名人が乳がんを公表したり、乳がんで亡くなったことをニュースで知ることがあります。
「ちびまる子ちゃん」でおなじみの漫画家 さくらももこさんが、乳がんが原因でお亡くなりになったことにショックを受けた方も多いでしょう。
私もニュース速報で知り、驚きとともに悲しい気持ちになりました。

影響力のある人が乳がんを公表して呼びかけてくださることで、とてつもない啓発活動につながります。
以前、半年先まで乳がん検診の予約が取れないことがあって何事かと驚いたのですが、その時は元プロレスラーでタレントの北斗晶さんが乳がんを公表したことがきっかけでした。

本当にありがたいことです。

ただ残念なことに、初めての乳がん検診で全く異常がなかった人はそれで安心してしまい、その後は定期検診を継続する人は多くはないようです。
一度だけで安心しないように是非、定期的に乳がん検診を受けてくださいね。

乳がんであることを公表した方は南果歩さんや藤山直美さんなど他にも大勢いらっしゃいます。
もしかすると公表していないだけで、乳がん治療中という方のほうが多いかもしれませんね。

男性も乳がんになる?

実は、男性も乳がんになります。
乳腺と言う母乳をつくるところが男性にもあるため、確率は低いですが乳がんになりうるそうです。

「探偵ナイトスクープ」と言うテレビ番組に、母乳が出るという一般男性からの依頼があったような記憶があります。
(依頼そのものはかなりぶっ飛んだ内容でしたが・・)
母乳のようなもの(?)が出る男性は意外と多いようですね。

男性の乳がんは、乳腺が乳輪の周辺に集中していると言われているため、乳輪や乳頭付近にできることが多いそうです。
発症率は女性乳がんの1%弱と大変少なく、女性に比べ5~10歳程度高い年齢層に発症すると言われています。

男性の乳がんは、年間死亡数は女性の100分の1以下の「まれ」なガンです。
ただ、女性に比べて他の組織に転移しやすいため注意が必要とのことです。

乳がん検診を受診してみると

20代前半の頃に初めて人間ドックを受診した結果、A判定の検査結果に混ざってC・D・E判定もあることに驚きました。
まったく自覚症状はなく(今から思うと熱を出しやすく疲れやすい体質でしたが、それが普通だと思っていた)E判定の項目に関しては後々に診断される持病に関連するものでした。

人間ドック受診の時に、たまたま腫瘍マーカーで陽性反応が出てしまい、E判定→ガンの疑い→精密検査となり、膵がんの疑いで検査を受けましたが異常なしでした。

数年後、市民検診にて乳がん検診を受診したところ、またまた精密検査へ。
その時も自分では全く自覚はなかったのですが、触診で小さい「しこり」が見つかったため総合病院で検査を受けました。

乳がん検診でしこりが見つかった場合、どの位置にどれくらいの大きさのしこりがあるのか詳しく教えてもらえます。
私自身のしこりは小さかったので、指で押さえてもらって「ほら、ここにあるでしょう?」と言われてもさっぱりわかりませんでした。

慣れるとすぐにわかると言われましたが・・・検診に行かなければ絶対に自分では気づくことはなかったと思います。
「自分で触ってしこりがないから乳がん検診に行かなくても大丈夫」と思っている人は、油断禁物ですよ。

すい臓がんの疑いの時はまるで他人事のように実感がありませんでしたが、乳がんの疑いとなると急に不安になりました。

検査の結果、「しこりはとても小さいので、今後は定期的にこのしこりの大きさを測り、大きくなれば細胞を取って調べましょう」と言われたような気がします。
良性のしこりが悪性に変化することがあるそうです。

しばらくは三か月おき、その後は半年おき、一年おきと、定期検査の間隔が伸びていきましたが、外来診療は平日の午前中のみという総合病院で一年後の予約を入れるのは大変でした。。

一年後の予定なんて分からないですよね?
しかも予約日の変更も一度診察を受けてから(先生と対面のみ)だったので、そんなの無理ですわ・・・(笑)

一年後のエコー検査を予約して、検査を受けた日から何週間以内に診察を予約するとかいうシステムで、病院の都合というよりは先生の都合でした。(予約にあわせてわざわざ来ていると言われました)

なので「もうここに通うの無理ですわ」と伝えましたら、地元の乳腺外科専門医院を紹介してくれました。

で、「しこり」って何?

何となく知っているような気がしていた乳がんですが、疑いがかかったことで様々な疑問が出てきました。
乳房にできるしこりには良性と悪性があり、悪性の場合は乳がんというところは分かります。

そもそも「しこり」って何でしょう?
「かたまり」とか「できもの」ではなく何故「しこり」という名称なの?
触っても「あ!しこりだ!」なんて自分では分からないし・・・「これはしこりだ!」と確信しても、違うと言われたり。

当時の私の浅い知識では、「しこりが見つかる」=「乳がん」でしたから、しこりを切除するために切らないといけないのでは?と思いました。

ドキドキしながらも早速、次回から乳腺専門病院で検査を受けたのですが、
「最初に見つかったしこりは既に石灰化しているので、もう大丈夫です」と言われました。

新しいキーワード「石灰化」ですよ。

石灰といえば乾燥剤や小学校の運動場でラインを引く時に使うものなどが思い浮かびましたから、もう大丈夫と言われても「え、胸の中に石灰・・・?」と、喜んでいいのか複雑な気持ちでした。

調べたところ、しこりの石灰化と言うのは乳腺内にできた「しこり」が、カルシウムの白い粒々に変化することでした。

「じゃあ、石灰化すればもう安心なんだ?」

というわけでもなさそうです。

石灰化=良性でもなく、小さな石灰化は出来る場所と石灰の形で「良性の石灰化」と「悪性の石灰化」に分類されるそうです。

私の場合、最初の精密検査以降も小さなしこりはできているようで、その度に石灰化しているとのことでした。
しこりがで出来やすい人と出来にくい人がいるそうですよ。

現在も乳がん検診には定期的に行っています。
乳がん検診を定期的に受けていても乳がんになることはありますよね。
だからと言って乳がん検診は無駄なことではなく、乳がんを早期発見するには乳がん検診を受診することが必要です。

触診とマンモグラフィーとエコー検査は選べない?

触診と言うのは、お医者さんが乳房や脇の下を触って異常がないか調べる方法です。
これは乳がん検診の基本だと思います。

男性医師だとちょっと恥ずかしい、抵抗があると言う人もいるかと思いますが、事前に女性医師か男性医師か問い合わせると教えてくれますよ。何曜日は女性医師ですよとか。
きっとそういう問い合わせも多いんでしょうね。

私は病院や検査慣れしているからなのかあまり気にならないのですが、技師さんは女性のほうがいいですね(笑)

触診とあわせてエコー検査とマンモグラフィー検査がありますが、エコー検査は超音波検査の事で乳がん検診以外でもよくある検査です。
マンモグラフィーは乳がんの初期症状である小さな石灰化や、セルフチェックではわかりにくい小さなしこりなどを検出することができるそうです。
X線検査なのでレントゲン撮影室で放射線技師が行います。

明るい中で上半身素っ裸で立って撮影するので、私は触診よりもこちらの方が恥ずかしいかもしれません(笑)
今のところマンモグラフィーは女性技師さんにやってもらえています。

なぜ男性技師だと恥ずかしいのか?

マンモグラフィーは左右の乳房を片方ずつ機械でぎゅーーっとはさみ込んで撮影するのですが、撮影漏れのないよう、放射線技師さんがはみ出た乳房をぎゅーーっとぎゅーーっと慎重に餅をこねるように押し込みます。
女性技師さんでも恥ずかしいので男性技師さんだと抵抗がある女性が多いようです。。

市民健康診断で乳がん検診を受診した際はマンモグラフィーは外部の病院に委託していましたが、私の自治体では女性技師限定でした。
良いサービスですね(笑)

他の自治体でも問い合わせれば教えてもらえると思いますよ。
放射線技師さんは数人でシフト勤務している場合がありますので、病院に直接問い合わせると、何曜日の何時から何時までは女性ですとか教えてもらえました。

マンモグラフィーは痛いと言う噂がありますよね?
私は「イテテ」って声がでます(笑)

一つの乳房をぺちゃんこにするイメージでぎゅーっと挟まれるので痛いです。
マンモグラフィーの痛さは乳房の大きさにもよるそうですが、小さくても皮膚をめちゃくちゃ引っ張られるので痛いですし、大きくても押しつぶされるので痛いと思います。

乳房の組織を薄〜く伸ばすことで、しこりになる前の早期の乳がんも見つけることができ、死亡率を減らせるそうですよ。

注意点は、豊胸手術を受けた人はマンモグラフィーを受けられない場合があるそうです。
機械で挟むと乳房の詰め物が中で潰れてしまうとかで、体にとって危険な状態となりますので事前に確認してください。

現在は、日本国内の指針では40歳以上の女性が2年に1回、マンモグラフィー検査をすることになっているようです。
市民検診でもいつのまにか、40歳まではエコー検査、40歳以降はマンモグラフィー検査と分けられていました。

なぜ40歳未満ではマンモグラフィー検査が推奨されないのでしょうか?

それは「放射線被ばく」に伴う発がんリスクです。

このリスクは若い女性ほど高いとされていて、20代30代は原則的に放射線被ばくをするマンモグラフィは受けるべきではない、という意見があるようですね。

「推奨」なので自己判断・自己責任で、自分は何を優先すべきかをよく考えてくださいね。

乳がん検診の費用は高い?安い?

事情があり健康保険料を払えない人は、お住まいの地域の役所にご相談くださいね。
保険料の減額措置等もありますので。。

日本に住んでいる限りは、国民健康保険法などの法律によって必ず何らかの健康保険に加入しなければならない決まりです。

保険診療ではなく自費、全額自己負担で乳がん検診を受ける場合、

    人間ドックでは
  • 触診+エコー+マンモグラフィーで1万円程度
  • エコー検査のみで4千円前後
  • マンモグラフィーのみで5〜6千円

だそうです。

一般の病院の場合、初診料や診察料が加わりますので総額2〜3万円程度の費用がかかります。
健康保険に加入していれば、30~40歳代でしたら3割負担かと思います。

自治体の市民検診の場合、無料の場合や3千円程度までとなっているようです。

これなら2年に1回は受診できそうな気がしますね。

出典:乳がん検診にかかる費用はどれくらい? 4つの受診方法(健診プラザ日本橋)

乳がん検診に行く時間がない人はどうすればいい?

こんなに口すっぱく乳がん検診に行け〜と言っていますが、なかなか行けない場合もありますよね。わかります。
地元や通勤途中に乳がん検診を実施している病院がなかったり、休日があわなかったり、行きたくても忙しくて行けないことがありますよね。

私でさえ仕事に追われて平日の午前中や1年後の検診予約なんて、とてもとても無理無理!
子育てや介護、仕事など多忙な毎日を過ごす女性にとって、平日に乳がん検診を受診することは本当に大変なのです!

そんな忙しい女性たちのために、ジャパン・マンモグラフィーサンデー(JMSプログラム)が誕生しました。

日本で初めての「忙しい女性が乳がん検診を受診できるプログラム」

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認定NPO法人J.POSH(日本乳がんピンクリボン運動)さんが、「なぜ乳がん検診を受けないのか」を調査したところ、女性にとって依然として高いハードルが存在することがわかりました。

J.POSHではなぜ検診を受けないのかを調査したところ、その理由の中には、検診に行く機会が無いことや日曜日などの休日であれば可能であるとの意見が意外に多く、女性にとって平日検診には依然として高いハードルが存在することがわかりました。例えば、家庭の主婦にとっては毎日家事に追われ、子どもさんが小さい家庭などは平日に子どもを預けるところがないため検診に行けないとか、働く女性にとって就業時間中に検診で時間を割くことが悪い勤務評価になるとの現実があります。
ジャパン・マンモグラフィー・サンデー(JMS)について(認定NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動)

そこで、全国の乳がん検診を行っている医療機関に10月(乳がんの啓発月間)の第3日曜日に検診を受けられるように呼びかけました。
これが日本全国で日曜日にマンモグラフィー検診が受けられるジャパン・マンモグラフィーサンデー(JMSプログラム)です。

「ジャパン・マンモグラフィーサンデー(JMSプログラム)」は、子育て、介護、仕事など多忙な平日を過ごす女性のために日本乳がんピンクリボン運動(認定NPO法人J.POSH)が全国の医療機関や自治体の検診担当部門に呼びかけた「10月第3日曜日に全国どこでもマンモグラフィー検査が受診できる環境作り」への日本で初めての取組みです。
乳がんの早期発見のために私たちで力を合わせて検診を受けやすい環境づくりを目指しましょう!
JMSプログラム(認定NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動)

「ジャパン・マンモグラフィーサンデー(JMSプログラム)」がスタートした2009年10月には、全国で推計3,700人以上の方が検診を受けられました。
つまり、日曜日でなければこの3,700人はずっと検診を受けられず、病気が進んではじめて治療を受けなければいけない人たちだった可能性があるということです。

ジャパン・マンモグラフィーサンデーは、2018年度は10月21日の日曜日に行われました。
特設サイトでは、「10月の第3日曜日」に乳がん検査を受けられる全国の医療機関を、簡単に見つけることができます。

日曜日に乳がん検診を受けられる全国医療施設一覧

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    10月第3日曜日に乳がん検査を受けられる J.M.S(ジャパン・マンモグラフィー・サンデー)
    http://jms-pinkribbon.com/
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りん
2019年度のJ.M.Sプログラムは10月20日(日)に実施されます。
特設サイトは7月初旬オープン予定とのことです。
参加してくださる医療機関も募集していらっしゃいますよ。

各医療機関の詳しい情報もあわせて掲載されています。
問合せ先・予約先の電話番号や受付時間、検査内容や料金、対象年齢、子供連れでも可能か、女性医師や女性技師が担当するのかなど、投げっぱなしではなく本当に女性のために考えられて取り組まれているんだなと思います。

参考までに、2018年度の大阪府内では31の医療機関、大学病院までありました。
自治体は大阪市、堺市、吹田市、高槻市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、富田林市、寝屋川市、和泉市、羽曳野市、東大阪市となっていました。

医療機関によっては、その病院のホームページ上で「JMSプログラム」用の予約フォームを設置しているところもあるようです。
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りん
認定NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動さんから、この番組を聴いてくださっている皆さんに向けてメッセージをいただきました!
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J.POSH
一人でも多くの方が、乳がんに関心を持ち自己検診を習慣づけ、検診を受けてもらえれば良いと思います。

ありがとうございます!
皆さんぜひぜひチェックしてみてくださいね。

毎年10月1日は「ピンクリボンデー」

1993年、アメリカでナショナル・マンモグラフィーデーが10月の第3週の金曜日に制定された経緯から、毎年10月は乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝えるシンボルマークとして知られる、ピンクリボン運動が実施されています。
1992年にアメリカで始まったピンクリボン運動は、当時ニューヨークのアーティストたちが付け始めたエイズの「レッドリボン」を参考にしたそうです。

日本でのピンクリボン運動が一般的に知られるようになったのは、2000年代に入ってからのことでした。

ピンク色のライトアップは一見の価値あり

10月1日には「ピンクリボンデー」として、東京タワーや名古屋城、姫路城、神戸ポートタワー、和歌山県の紀三井寺などをなんとピンク色にライトアップするというイベントが実施されています。

普段はあまり見られないピンクのライトは大勢の人に注目されやすいですね。
今ならSNS映えでしょうか。

また、日本対がん協会などが主催するピンクリボンフェスティバルでは、東京と神戸のピンクライトアップを実施しました。

    2018年度のピンクライトアップは
  • 10月1日 東京都庁、レインボーブリッジ、六本木ヒルズ、神戸メリケンパークなど
  • 10月8日 明石海峡大橋
  • 10月13日・14日表参道ヒルズ
  • でした。

ピンクライトアップは日没~24時まで実施されるようです。
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りん
これだけの認知度なのに、日本で10月1日が「ピンクリボンデー」になった経緯は分かりませんでした。
「いつ誰が何故10月1日に決めたのか、誰が初めにアクションを起こしたのか?」
もしご存知の方がいらっしゃれば是非ご一報ください。

ピンクリボンデザイン大賞とは?

その他にも「ピンクリボンデザイン大賞」では、「乳がんの正しい知識や早期発見の大切さを伝え、検診受診を呼びかける作品」を毎年募集しています。
しかも賞金が出ます!笑

2018年度ピンクリボンデザイン大賞は
  • ポスター部門グランプリ 50万円
  • コピー部門グランプリ 10万円

2018年度の特別審査員にはタレントの篠原ともえさんを迎え、ポスター部門から1作品『篠原ともえ特別賞』が選ばれました。

    第14回ピンクリボンデザイン大賞 受賞作品

http://www.pinkribbonfestival.jp/event/design/

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りん
デザイナーやコピーライターを目指している方や興味のある方は、来年度ぜひ応募してみてくださいね。

このように、乳がんの啓発活動は様々な方法で全国的に実施されています。
2018年度は忙しくて乳がん検診に行けなかった…という人は、2019年度は是非、受診してみてくださいね。

あとがき

ピンクリボン運動の規模は、年を追うごとに急拡大しています。
長年、企業やマスコミ、NPOが連携して大々的なキャンペーンを繰り広げていることもあり、「ピンクリボンといえば乳がんの啓発活動」として広く知られるようになりました。

その背景には、日本の乳がん患者が年々増加していることがあります。

乳がんと診断された人の数は2005年に5万695人だったのが、2012年には7万3997人となっています。
約8%の確率です。
この確率は少ないでしょうか?多いでしょうか?

多くの人は「なんだ、案外少ないんだ」と安心するかもしれません。
しかし、8%の確率は言い換えると「日本女性の12人に1人は乳がんになる」という意味です。

そう考えると、学校や職場で乳がんになる人が必ずいるということになりますよね。
友人の中にいてもおかしくない確率ですし、自分自身がいつ乳がんになっても不思議ではありません。

と言っても、ガンは不治の病ではありません。
早期に発見し治療をすれば生存率が上がり、治癒することもできます。
実際、私の家族も早期発見のおかげで治癒しました。

しかし、抗がん剤治療中でも通常通り働ける人や働きたい人は大勢いらっしゃいますが、周囲の理解を得るのは大変なようです。

復職から1年半、上司から言われた言葉は「工程の(メドの)立たない人間は困る。わかるだろう?」。この一言で退職を決意、この仕事を目指して大学に入り直して以来21年間の思い出がつまった大切な「かばん」を手放しました。手放してはいけないものを、手放したことに気づいたのは、その後。退職は、がんの告知より辛いものでした。
術後の退職、告知より辛く(NIKKEI STYLE)

体調が安定したのはその年の6月ごろから。社会復帰を考えはじめた。「そろそろ働けるかな」「どのくらい動けるだろうか」。期待と体力低下の不安が交錯した。就職活動を始め、2社で面接を受けた。がんのことは伏せた。体力面の不安や治療による欠勤など会社側に悪いイメージを与えてしまい、不利になると考えたからだ。
がん患者の就活(上)「正直に言いたい」葛藤続く(神奈川新聞ニュース)

抗がん剤治療中の方からヘルプマークに関するお便りをいただいた際、がん患者の人たちもヘルプマークを利用し始めていることを知り、少しずつ広まっているんだと実感しました。
多くの人にとって「ヘルプマーク」と言われてもピンとこないでしょうし、ピンクリボン運動のほうが遥かに認知度が高いです。

ただ、やっぱり疲れて電車で座りたい時が健常者よりも切実なので、その辺は理解していただければ嬉しいです。

ピンクリボン運動、そしてヘルプマークの認知度がもっともっと高まればいいなと思います。

自分のためだけでなく、家族や大切な人がそういった立場になった時のためにも、是非、みなさんよろしくお願いいたします。

ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動 - ピンクリボンの認知率は95%!乳がん検診とピンクリボン運動
りん
お便りも引き続きお待ちしておりますので、お気軽にお寄せくださいね。

[出典]ピンクリボンフェスティバル2018(公益財団法人日本対がん協会)
[出典]月に1度の自己検診を推進し早期発見・治療を目指します。(認定NPO法人J.POSH日本乳がんピンクリボン運動)
[出典]乳がんの症状と特徴・原因となる要素とは(SBI損保のがん保険)
[出典]最新がん統計(国立がん研究センター)

試聴コーナー

お聴き逃しの方も大勢いらっしゃるかと思いますので、今回放送のラジオ音声を試聴用に公開させていただきますね。(公開期間未定)

「再生ボタン」をクリックすると、番組音声が再生されます。










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